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徳川美術館(愛知県名古屋市)の開館90周年記念夏季特別展「時をかける名刀」が2025年6月14日から9月7日(日)まで開催中。徳川美術館所蔵の名刀や華麗な刀装を中心に展示する今回の展示は、「本作長義」と「山姥切国広」の同時公開を実現した7月27日(日)までの前期日程と、「三日月宗近」や「日向正宗」といった東京の名刀たちを迎える7月29日(火)からの後期日程に分かれる。また、サービス開始から十周年を迎えた「刀剣乱舞ONLINE」とのコラボで三日月宗近、山姥切国広ら刀剣男士9振の描き下ろしイラスト&等身大パネルが登場している。
武家にとって至高の宝であった名刀たち。戦乱の世を駆け抜け、天下人の手から手へと受け継がれてきた刀剣には、ただの武器を超えた深い物語が刻まれている。「時をかける名刀」は、そんな名刀の魅力を存分に味わえる特別展だ。
徳川美術館が所蔵する約700振の刀剣コレクションは、美術館所蔵の刀剣数として日本最大級を誇る。本展では、その中から国宝や名物刀剣など厳選された逸品ばかりを展観しており、刀剣愛好家はもちろん、刀剣を見るのが初めての人も名刀の魅力を存分に楽しめる内容となっている。
2025年7月27日(日)までの前期限定で開催される「伯仲燦然」では、重要文化財「本作長義」と「山姥切国広」の同時公開が実現する。この2振は、本歌(本作長義)と写し(山姥切国広)の関係にあり、双方が現存してともに重要文化財に指定されている唯一の例。並べて公開される機会はこれまでほとんどなく、名古屋では史上初となる。
さらに「伯仲燦然」では、刀剣乱舞ONLINEとのコラボも実施。山姥切長義と山姥切国広をフィーチャーした描き下ろしイラスト1種の展示に加え、専用のコラボレーショングッズも販売される。
2025年7月29日(火)からの後期展示では、刀剣界のスーパースター級の名刀たちが登場する。中でも注目は、天下五剣の中でも最も美しいと評される国宝「三日月宗近」だ。東京国立博物館から特別に出展される貴重な機会となる。
同じく東京国立博物館から国宝「岡田切」も登場。さらに三井記念美術館の国宝「日向正宗」も2025年7月29日(火)から8月11日(祝)までの期間限定で公開される。名工正宗の最高傑作として名高いこの短刀を間近で見られるチャンスは滅多にない。
名刀の魅力は刀身だけではない。江戸時代の大名文化において重要な役割を果たしたのが、拵(こしらえ)や鐔(つば)などの刀装だ。
TPOに応じて使い分けられた刀装には、儀式用の華麗な太刀拵、公的な場での蝋色塗と呼ばれる黒塗りの大小拵、私的な場での装飾豊かな大小拵など、それぞれに格式とこだわりが込められている。大名たちは場に応じて刀装を選び、それによって刀剣にも役割が与えられていたのだ。
本展では、名刀を彩った上質な刀装の数々も併せて紹介される。武家社会の美意識と技術の粋を集めた芸術品として、じっくりと鑑賞したい。
そして今回、審神者にとって見逃せないのが「刀剣乱舞ONLINE」とのコラボレーション。登場する刀剣男士は、三日月宗近、南泉一文字、五月雨江、山姥切長義、山姥切国広、物吉貞宗、鯰尾藤四郎、後藤藤四郎、日向正宗の豪華9振。徳川美術館所蔵刀剣をモチーフにした6振の描き下ろしイラストに加え、9振の等身大パネルが茶室餘芳軒・茶室山ノ茶屋に展示される。
さらにうれしいのが、鯰尾藤四郎の声を担当する斉藤壮馬さんによるコラボレーショントラック付き音声ガイド(1000円)。推しの声に案内されながら名刀を鑑賞できるなんて、審神者冥利に尽きる体験になりそうだ。
展覧会期間中、A4クリアファイルやご朱印帳など刀剣乱舞とのコラボグッズも販売される。ただし人気が予想されるため、購入制限は1人3個まで。会期終了後にはWeb販売も予定されているのでご安心を。
宿泊派の審神者に向けて、名古屋観光ホテルとのコラボ宿泊プランも用意されている。展覧会の余韻に浸りながらラグジュアリーな夜を過ごせそう。
グルメ面でも充実のラインナップ。「日本料理 宝善亭」では6600円のコラボ会席、「ガーデンレストラン徳川園」では1万4300円のコラボコースが楽しめる。さらにJR東海の「推し旅」との連携企画もスタート。遠方からの審神者にとって、交通手段から宿泊、グルメまでトータルで楽しめる環境が整っている。
「時をかける名刀」では、本物の名刀が持つ歴史の重みと美しさに感動しながら、刀剣乱舞ONLINEとのコラボも楽しめる、まさに二度おいしい展覧会。前期は「伯仲燦然」で本作長義と山姥切国広の歴史的対面を、後期は三日月宗近をはじめとする東京の名品との出合いを楽しめる。期間中に何度足を運んでも、新たな発見がありそうだ。
「時をかける名刀」開催概要
会期:開催中~2025年9月7日(日)
前期日程:開催中~2025年7月27日(日)
後期日程:2025年7月29日(火)~9月7日(日)
会場:徳川美術館 本館展示室 / 名古屋市蓬左文庫展示室
料金:一般1600円、高大生800円、小中生500円
開館時間:10時~17時(最終入館16時30分)
休館日:月曜日(祝日の場合は翌日)、2025年7月22日(火)
※前期日程の土日祝日は日付指定のオンラインチケット購入が必須となる。当日券の販売は原則行われないため、計画的な予約をお忘れなく。
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